美しい余白のコンサート
「美しい余白コンサート〜言葉の外〜」
3月最終日はとっても素敵なプライベートホールでのコンサートでした。
毎回テーマを決めて、あくまでお客様目線で楽しめるコンサートを目指す主催者さんからいただいた、今回のお題は…
「美しい余白コンサート〜言葉の外〜」
なんて難しいテーマ!と、最初は思いました。主催者さんと演奏者で、何度も話し合いました。メールだけではやっぱり纏まらず、お互いの閃きを面と向かって発することにより、膨らんでいくモノがありました。こうやってまだ見ぬ何かを作り上げていく時間、やっぱり好きです。
1部:神聖な音は?
2部:真っ白な童心に戻りたい
3部:奇跡の音に包まれて
という3部構成で、クラシック、ポピュラー、アニメソングなど色々と織り交ぜたプログラム。
しかも今回はピアノを2台用意して、ラフマニノフやラヴェルのピアノコンチェルトや、モーツァルトのフルートとハープのためのコンチェルトをオーケストラパートを1台のピアノで、ハープのパートをもう一台のピアノで弾いてもらい、フルートを吹かせてもらう…など、普段なかなか聴けない編成でのプログラムとなりました。
2部が一番苦戦したのですが、
音楽がどれだけ私たちの身近に在るか?
どれだけ私達の周りを彩ってくれているか?
そして私達を遊ばせてくれているか?
ということについて体感し、気付いていただきたいと、「童心」というキーワードから日本の原風景の映像を作っていただき、無音の状態で映像を流してもらいました。
無音…意外と息苦しく感じるものです。
BGM、電話の着信等、そして鳥のさえずりや車の行き交う音…
私達の身の周りに、意外と音は溢れています。
音が在ることにより感じる安堵感、季節感、回想、盛り上がり…
音って意外と存在感大きいですね。
私達のアイデアを主催者さんは予想以上の形にしてくださっており、2日前のリハーサルでホールに行くと、見慣れたホールがまさかの展開に!!
決して妥協しない主催者さんのお気持ちを汲み取って、映像さんが素敵な映像を作ってくださっていて、本番ではお客様の歓声を聞き、その後の静まりを聞き、そして懐かしのメロディーを演奏させていただきました。
リハーサルでは、共演者達の、明るく柔軟な発想力に大笑いし、フレッシュな感覚に心の琴線が鳴りまくっていました。また、演奏者に配慮の行き届いたステージマネージングしてくださったスタッフの皆さまに、ステージ作りの極意を学ばせていただきました。そして、これでもかというくらいのおもてなしの精神でコンサートを作り上げてくださった主催者さんには、尊敬と感謝の気持ちでいっぱいです。
極上の一日でした。