科目・生徒の特徴

  • 科目:ピアノ
  • 年代/性別:小学生(低学年)/女子
  • 楽器を始めた時期:幼稚園(年少)

当教室に通い始めたきっかけ

園児(年少)ということもあり、いきなり本格的な個人レッスンではなく、お友達とのグループレッスンを始めました。

園児のレッスンでは、お母様が同席してくださる場合が多く、こちらの生徒さん達もお母様が付き添ってくださっていました。せっかくなので、お母様たちにも少しレクチャーをさせていただき、子供さんと一緒にアンサンブルしていただく時間を作っていました。子供たちにとって、ママと一緒に音楽をする時間はとても楽しかったようです。そうやって少しずつ練習する楽しさも身についたように感じています。

リトミックを中心に1年ほどグループレッスンを続けた後、音楽の楽しみ方や習熟度合いも異なってきたので、それぞれのペースに合わせたレッスンを提案させていただき、個人レッスンへと切り替えていただきました。

悩み・課題

グループレッスンでは、手遊び歌でお友達とじゃんけんしてもらっていたのですが、負けず嫌いの性格なので、お友達に負けると悔し涙が出てしまう…ピアノを弾くのも完璧を目指してしまい、間違えると泣いてしまう…

はじめのうちはポロッと涙が出る程度だったのですが、だんだん毎回のレッスンで泣いてしまうようになってしまいました。それでもピアノを弾く気持ちはあり、上手に弾けないときは悔しくて嗚咽しながら弾く…という状態になってしまいました。

“負けず嫌い”は、子供が成長する上で、とても大切な特性ですが、園児が音楽に触れていく中で、「上手に・間違えずにできることを“ゴール”」に置くことは適切ではないなと判断しました。私自身、間違わずに弾けたとき「上手に弾けたね」と褒めてしまう傾向にあったことを反省しました。

上手にできることを求めた場合、ある意味「型にはめる」ことになってしまうため、そうではなく、もっと伸び伸びと、音楽を全身で感じて、心の底から楽しんでほしい、音楽を表現してほしいと思いました。お母様とも相談しながら、お子様の個性・特性を活かしながらレッスン方針を修正しました。

間違わずに弾けることではなく、音楽を楽しむこと、音楽を感じることにフォーカスしよう!と切り替えました。

克服に向けて

「この曲はどんな感じの曲かなぁ?どんな気持ちで弾きたいかなぁ?」と二人で話し合ったり、お話を作ったりして、イメージを膨らませ、「気持ちが伝わってきたよ」というような声かけを意識しました。楽譜通りでなかった箇所があっても「そっちの方が良かったんじゃない?」と思った時には素直に伝え(実際アレンジによって、そういうことって多々あります)、音楽には色んな可能性があり、自分の好みは?自分だったらどうしたい?と自分の気持ちを見つめてもらうことを心がけました。

音楽に乗って、楽しみながら弾いてもらいたい…と思い、伴奏に合わせたリズムアレンジや、簡単なリズムに合わせてしりとり形式で私とフレーズを作り合うなど、ゲーム感覚で出来そうなことをレッスンに取り入れることにしました。しりとりゲームは最初とても戸惑っていましたが、徐々にお気に入りとなったようでリズムに乗って出来るようになりました。また、歌に合わせて(歌うことには消極的ですが、英語を習っているので英語の歌には興味があるようです)音を探りながら弾くなど、遊び感覚で楽しむことを重視しています。

私は、技術的に上達していくことよりも、楽譜通りに弾くことよりも、音楽を通して自分の心の動きを感じ、自分なりの想像力から、独自の創造力に出会ってもらいたいと思っています。

お母様も、完璧に弾くことよりも楽しんで弾いてもらいたいというお気持ちのようでしたが、その子は上手に弾けていないところをお母さんに見られることを嫌がっているようにも感じました。(お母さんに褒めてもらうのは、やはり嬉しいものですもんね。)個人レッスンに慣れてきた段階でお母様の付き添いが無しになり、少し距離を保ちながら見守っていただけることになりました。彼女なりのペースで、本人の気持ちを確認しながら、心が弾んでいる瞬間を大切にしたいと思っています。

成長・はばたき

初めてのおさらい会では、緊張してしまい、人前で弾くのが怖くなってしまいました。でも、当時大好きだったアニメの主題歌を、高学年の生徒がノリノリで弾く様子にエネルギーをもらい、自分も!…と弾くことができました。「あのお兄ちゃんのように弾けるようになりたい」とピアノを続ける気持ちになったそうです。

今でも時々、上手く出来ない時には涙がポロッと出ることがあります。でも、その子なりに一生懸命、真剣に取り組んでいる姿勢は素晴らしいと感じています。彼女なりに、達成感を感じるようなレッスンを心がけています。

今はまだ、与えられた課題はやるけれど自分から「これをやりたい」という気持ちはあまり出していない状況です。少しずつ、そういう気持ちを見つけてもらえたら…と思っています。

今年もそろそろ発表会に向けて準備する時期となりました。彼女なりの「やりたい」が全身から溢れ出る、そんなパフォーマンスが花開く機会になれば…と思っています。

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当教室は個人で運営する街の小さな音楽教室です。そんな小さな音楽教室だからこそ、大手の音楽教室のような、決まったマニュアルやカリキュラムもありません。当教室の特徴は、生徒ひとりひとりと個別に向き合い、生徒の個性・特徴・ゴール(当教室に求める期待値)に合わせたレッスンをおこなうことです。

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