科目・生徒の特徴
- 科目:フルート
- 年代/性別:小学1年生・女子
- 楽器を始めた時期:幼稚園児(年長)のとき、お母さんが参加した吹奏楽名門校の定期演奏会でフルートに興味を持ったことがきっかけで。
当教室に通い始めたきっかけ
「一年くらいフルートをやりたい」と言い続けているので…と体験レッスンを申し込んでくれたのは、Aちゃん(年長)のお母さんでした。
お母さんは高校時代に吹奏楽部でトランペットを吹いていて、毎年開催される吹奏楽名門校の定期演奏会をOGとして聴きに行ったそうで、そこで目にしたフルートにAちゃんは釘付けになったそうです。
小さなお子様は、(まだ手が小さく)一般的なフルートだと指が届かないので、幼児用のU字型頭部管を使うことになるのですが、当教室には大人用のフルートしかありません。お母さんは、もちろんAちゃんの「フルートをやりたい」という気持ちを信じたいけれども、はたして続くのか…という気持ちもあるようでした。
その状況で楽器を買うことに少し迷っていらっしゃるようでしたし、なんといってもまだ年長さん…私も無理に楽器を買っていただくことに抵抗を感じていました。しばらくはリズムを感じてもらうリトミック的なことに重点を置きつつ、レッスンを始めました。
悩み・課題
フルートを吹く土台作り
フルートと運指が似ている、ティン・ホイッスルを使って、わらべうたなど短い曲を、①歌詞で歌う②階名で歌う③吹く…という取り組みから始めました。
リコーダーは指孔の間が割と開いているので、幼児には孔をふさぐのが難しいのですが、ホイッスルはリコーダーよりふさぎやすいようでした。最初は息の加減がコントロールできませんでしたが、少しずつ頭に描く音を吹くという感覚を掴んでくれました。
けれど、フルート(横笛)は楽器をくわえて吹くホイッスル(縦笛) とは違います。ファイフという横笛(YAMAHA/プラスチック製)も使って、フルートを吹く口(アンブシュア)を体得してもらうことにしました。
ファイフはホイッスルより指孔が多い(リコーダーとほぼ同じ)ので、やはり小さな手には孔をふさぐのは難しく(リコーダーのように、きちんと孔をふさげないと音が出ないのです)、2〜3孔をふさぐだけで吹けるわらべうたなどを挑戦してもらいました。フルートと同じ横笛にテンションが上がり、アンブシュアの感覚はすぐに掴めました。2〜3音のみの曲は吹けるようになりましたが、2〜3音で吹ける曲も限られます。
模擬フルートでの第一歩
そんな折、プラスチック製のフルートの存在を思い出し検索してみたところ、nuvoのjFLUTE(U字型頭部管)が、なんと地元の楽器店で(‼︎)中古で販売されている情報を得ました。すぐさま電話で問い合わせし、状態も良かったので購入!Aちゃんに貸し出すことにしました。
プラスチックなので、軽い。金属とは音色、吹き心地はもちろん違いますが、小さな子供でも持ちやすい。何より、落としても大丈夫!おもちゃ感覚で楽器に親しんでもらえます。Aちゃんも「フルート!」と喜んでくれました。
さらにたくさんの音を使う曲にチャレンジできるようになりました。
小さな子供にとって、長く息を出すことは難しく、最初は一音一音をフー、フーと吹き込みながら音を出すことになってしまうのですが、フルートはタンギングが必要になってきます。
Aちゃんは「タ」「テ」などの発音をする時、舌が唇に付いて、さらに唇より前に出てしまっていました。「ッタ」「ッテ」のような発音で喋っていたのです。
リズム練習も兼ねて、「タ」「テ」「ト」の発音でリズム譜を読む練習をし、並行して、息を出しながら音を切るタンギングの感覚を掴むために、やはりホイッスルを使ってリズムの模奏などを、、、
数ヶ月かかりましたが、正しい発音が出来るようになり、少しずつタンギングが出来るようになりました。
音符を覚えるために、音楽ノートや黒板(子供達、結構黒板が好きなようです)で音符を書く練習をしたり、ソルフェージュ(歌う)のためにハンドベルを使ったり、マザーグースなど簡単な歌を歌いながら、音の高さを意識させ、聴音(音を聴き取る)につなげたり、、、
幼児が楽しく音楽に親しんでもらえるように、様々なことを盛り込みながらの30分レッスン。
Aちゃんは、とっても溌剌とした性格で、何でもやってみたい!やる!と挑戦する子なので、どんどん色んな曲が吹けるようになりました。
レッスンを始めて8ヶ月になる頃、岡山フルートの会が毎年主催しているコンサートに私が出演するのを聴きに来てくれました。楽器の展示会も同時開催していたので、お母さんと共に展示会場へ行き、幼児フルートについての見積もりなど、メーカーさんに問い合わせしてくださいました。その日は幼児用のフルートの展示はなかったのですが、メーカーさんもすぐに対応してくださり、数日後には地元の楽器屋さんに数本送ってくださいました。
Aちゃん親子はすぐに試奏に行き、U字型頭部管と普通の頭部管がセットになっているモデル(ジュピターJFL700UE)を購入してくれました。
成長・はばたき
憧れのフルートと共に
Aちゃんは「本物のフルート」を手にして、ますますやる気満々!もともと楽器のお掃除(お手入れ)が大好きだったので、練習が終わった後は毎回お掃除も楽しんでいました。小学1年生となり、My楽器を手にして1ヶ月が過ぎようとする頃、教室主催の発表会をご案内したところ「出る!出る!」と即答!
少し難しい曲に2ヶ月ほどかけて挑戦しました。1曲はお姉ちゃんにピアノ伴奏してもらい、もう1曲は私とのデュエットで♪
元気いっぱいに吹いてくれました。
そして今年の発表会は、最後に子供達全員(年長さんから高校3年生まで)で「カントリーロード」を合奏しました。リコーダー、鍵盤ハーモニカ、フルート、打楽器、ピアノでの合奏でした。リコーダー、鍵盤ハーモニカ、フルートはそれぞれの楽器で吹きやすい部分のメロディーを担当してもらい、Aちゃんもフルートがメロディーの部分をしっかりと吹いてくれました。
「カントリーロード」が大好きになったAちゃん…発表会が終わってから、メロディーを全部吹きたい!と。まだ習っていない音も出てくるのですが、最初から最後まで吹けるように、今も楽しみながら練習を続けています。
これからもますますフルートを楽しんでもらえるよう、レッスンしていきたいと思います。
余談
Aちゃんのお母さんは、なんと以前にフルートを習いに来てくれていたYちゃんと大親友。Yちゃんは中学生の時に吹奏楽でフルートを吹いていて、当教室にレッスンで通ってくれていました。名門高校の吹奏楽部ではファゴットパートになったため、高校生になると当教室を卒業しました。
あの時から何年か時間が経過しましましたが、Yちゃんは、フルートをやりたいAちゃんのお母さんから相談を受けた際に、当教室を紹介してくれただけではなく、初回の体験レッスンの時にも付き添いで来てくれました。
(美しい大人の女性になったYちゃんに久しぶりに会えたのも、とても嬉しい再会でした‼︎)
体験レッスンでは少し緊張していたAちゃんですが、大好きなYちゃんが付き添ってくれたことがとても心強かったようです。
「上手に吹けるようになったら、Yちゃんと一緒に吹ける」ことも楽しみに始めたフルートのレッスン…いいタイミングで共演が実現する日を、密かに心待ちにしています♪
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当教室は個人で運営する街の小さな音楽教室です。そんな小さな音楽教室だからこそ、大手の音楽教室のような、決まったマニュアルやカリキュラムもありません。当教室の特徴は、生徒ひとりひとりと個別に向き合い、生徒の個性・特徴・ゴール(当教室に求める期待値)に合わせたレッスンをおこなうことです。
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